ゆうゆう通信No104「イライラと向き合う」

  暑さの中でのマスク生活に、コロナの感染拡大と、些細なことでもイライラしやすくなる今日この頃。そこで、今回は、この「イライラ」を分析すべく、テーマとしたいと思います。

  さて、この「イライラ」ですが、どんな時にそんな状況になるのかなぁと、自分のことを考えてみました。すると当然のことかもしれませんが、イライラする場面では、必ず「思い通りにできない」対象があるのです。それは他人が対象のこともあれば、思い通りにできない自分自身であることもあります。対象が、暑いという環境であったり、目に見えないウィルスであったりもします。

  つまり、「イライラ」発生には、この「思い通りにならない」という言葉が大きく関わっていることになります。そこで、この「思い通りにならない」というワードをよくよく考えてみました。すると、この言葉は2つの単語に分けることができるのです。「思う」と「その通りにならない」です。つまり、何かを「思う」自分がまず存在して、その目の前に自分ではコントロールできない対象の人や物、状況があるということです。これをわかりやすく図式にすると、「何かを思ったり、判断した自分→想定と違い、その通りにならない→イライラする」となります。

  さて、その通りにならない対象は、自分ではどうすることもできません。そうなると、この「イライラ」に関して、自分でコントロールできるのは、スタート時点での「自分の思いや判断」だということになります。同僚や家族にイライラすることも多いものですが、それがどんなに身近な人であったとしても、別人格なのだから、思い通りにはならないのだと考えた方がいい。やはり【コントロールできるのは自分だけ】なのかもしれません。

  何を面倒くさいことを考えているんだと笑われるかもしれませんが、これはヨガの哲学に通じる考え方なんです。思い通りにならない対象をいくら責めても嘆いても仕方ない。自分の気持ちを大きく揺さぶる「イライラ」の波を、少しでも小さくしたいなら自分が変わるしかない。そういうことなんだろうなぁと、自分の「イライラ」と、あらためて向き合っています。コロナ禍の今、イライラする前に、「何を思うか」「どう判断するか」が問われているのかもしれません。